Interview 人を知る

残された能力に焦点を当て、生活を支える。私たちにできることはたくさんあります。
平成15年入職 ケアマネジャー(小規模多機能型居宅)
M.N さん
福祉プラザ七美

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福祉業界で働くことを決めた経緯を教えてください。
大学時代は工学部で電気工学を専攻していました。就職し、電気回路とにらめっこすることに疲れていたとき、介護施設の事務職をしていた兄から福祉業界への転職を勧められました。
私が射水万葉会に入職した当時は、福祉の世界で働く男性は珍しく、いたとしても介護系の学校の出身者でした。今は当法人の各事業所にも男性社員が増え、異色の存在だった自分も居心地よく過ごせるようになりました(笑)。
現在は小規模多機能型居宅介護のケアマネジャーとして、利用者さんの介護計画の作成に携わっています。流れ作業とは真逆の仕事で、昨日、今日、明日と全然違うことが起きます。人が相手ですから大変なこともありますが、それ以上のやりがいや手応えが感じられます。
これまで法人内のさまざまな事業所で勤務されています。
特別養護老人ホーム、グループホーム、小規模多機能型居宅介護、認知症対応型通所介護、 福祉用具販売・貸与と、さまざまな業務に関わってきました。中でも学ぶことが多かったのが、福祉用具専門相談員の業務です。利用者さんの身体状況やご自宅の環境などについてヒアリングし、歩行器や車椅子など、その方に最適な福祉用具を提案する仕事です。当法人以外の施設に入居している方を訪ねることもあるので、施設の運営や取り組みを視察する機会にもなり、視野が広がりました。
大切にしている介護観について教えてください。
高齢者の方は、昨日できたことが今日できなくなるなど、徐々に知力や体力が低下します。子どもの潜在能力を伸ばすケアが保育なら、高齢者に残された能力を活かすケアが介護です。残された能力で何ができるかを発見し、それを活かすケアを考えることが、私たちの役割です。住み慣れた場所で、できる限り自立して生活してもらう上で、現在の小規模多機能型居宅介護ができることは大きいと感じています。
今後、どんなキャリアを歩んでいきたいですか。
仕事ですから楽しいことばかりではありません。若い頃は悩むこともありました。仕事の面白さだったり、働く充実感を感じられるようになったのは、後輩の存在ができてからです。福祉は人から始まります。一緒にこの仕事に取り組んでいく仲間を育てたいという思いが、モチベーションアップにつながりました。
居宅介護支援事業所のケアマネージャーにステップアップすること、そして後輩の不安を取り除いて働きやすい環境を用意することが、今後の自分の目標です。